こんにちは。じゃけおです。
以前の記事でGoogle Homeなどのスマートスピーカーを紹介しました。
今回はスマートスピーカーに比べるとまだ影の薄い感のある、Nature Remo (ネイチャーリモ)に代表されるスマートリモコンでできることを紹介します。
特に育児をしている家庭で導入するメリット、Google Home との連携、IFTTT(イフト)との連携についてもわかりやすく解説します。
Nature Remo ってなに?
Nature Remoはスマホをつかって家電を操作できるリモコンです。スマートリモコン、学習リモコンといわれたりします。リモコンといっても、それ自体にボタンなどがついているわけではなく、実際の操作はスマホなどで行い、Nature Remoはあくまでスマホと家電の中継器になります。
(なかにはSONYのHUIS(ハウス)みたいにいわゆるリモコンとして使えるやつもありますが)
仕組みとしてはシンプルで、
- スマホからWi-Fi経由でNature Remoに信号が飛ぶ
- Nature Remoから家電に赤外線で信号が飛ぶ
照明、テレビ、ステレオなど、近年発売された赤外線リモコンで操作できるものはほぼすべて操作できるはずです。
特に相性がいいのがエアコンで、国内メーカーのそんなに古くない機種であれば、簡単な接続設定で電源・冷房暖房などの運転切り替え、温度管理をすることができます。
スマートリモコンの何がいいのか
スマートリモコンができるうれしい機能は、おもにこの4つかと思います。- 家のリモコンをスマホひとつに集約できる
- 家族でリモコンのデータをシェアできる
- 外出先で操作できる
- Google Homeと連携させて音声で操作できる
家のリモコンをスマホ一つに集約できる
Nature Remoはいろんなリモコンを登録できます。手元にあるスマホさえ持っておけば良いので、いちいち探さなくてすみます。これによって地味に便利なのが、リモコンを隠せること。1歳未満の赤ちゃんてよくリモコンを舐めたりすると思うんですが、そのたびに手の届かないところにおいておくと、あとでどこにやったか大人がわからなくなったり……。
Nature Remoがあれば、ふつうのリモコンはどかにしまって、手元にスマホだけ持っておくことができます。
家族でリモコンのデータをシェアできる
Nature Remoは最初にリモコンを登録していく作業がめんどくさいのですが、登録したあとは複数のスマホでリモコンのデータをシェアできるので、家族で同じ作業を繰り返す必要がありません。
外出先で操作できる
たとえばエアコンなら、帰宅する30分前に外からスマホで電源をつけて部屋をあたためておくことができます。夏や冬はありがたいです。ちょっと応用すると、「職場から100m離れたらエアコンをつける」なんてこともできます。IoTっぽい!Google Homeと連携させて音声で操作する
Nature Remoが真価を発揮するのは、Google Home などのスマートスピーカーと連携させたときだと思います。簡単に言うと「OK Google、エアコンつけて」とか言うとエアコンをつけてくれるようになるわけですが、それだけ聞くと「……いやいやリモコンでピッとつけたほうが早いでしょ」と、いまいちピンとこない人も多いと思います。
Nature Remo と Google Home を組み合わせることで、特に育児をしている家庭にもたらすメリットを使いながら探っていきました。
赤ちゃん・子どもがいると利用シーンが一気に増える
実際使ってみると、ぶっちゃけ目の前のリモコンを使って操作したほうが早い、なんてことはよくあります。しかし、これが赤ちゃんのいる家庭だと話は別。
ケース1.赤ちゃんを世話していて両手がふさがっているとき
→授乳しているとき、オムツ替えのとき、泣き止ませようと抱っこしているとき
ケース2.自分の身動きがとれないとき
→自分がキッチンに立っているときに子どもが泣き出して、とりあえずYouTubeなんかを見せてその場を収めたいとき
こんなときとっさにテレビの電源を消したい、テレビを消音にしたい、照明をつけたい、みたいなことって結構あると思います。
そういったときにNature Remo と Google Home の組み合わせは最強です。
応用編:IFTTTと連携させる
ほかのスマートリモコンでなかなか採用されていないのがこのIFTTT連携で、正直これがあるとないとではやれることの幅が相当変わってきます。IFTTTはこのブログでも何度か登場していますが、「もし○○だったら△△をやる」という形で、Webサービスどうしを連携させるサービスです。
たとえば「Google Home (厳密にはGoogle アシスタント)に『Eテレつけて』と話すと、Nature Remo がEテレのボタンを押す」みたいな制御を与えることができます。
実際のやり方はNature Remoの公式サイトが一番わかりやすいのでカッツアイしますが、Nature Remo と IFTTTを連携してできることとしては、大きくこの2つになります。
- 音声操作するときのフレーズをより柔軟に設定できる
- フレーズ以外のトリガーも設定できる
音声操作するときのフレーズをより柔軟に設定できる
Google Home やNature Remoをセッティングしただけだと、「トリガー(アクションを実行させるきっかけ)の言葉が長ったらしい」という問題があります。たとえばエアコンの電源をつけてほしいときは、本来「OK Google、ネイチャーリモを使ってエアコンをつけて」と言わないといけないのですが、IFTTTをつかって「エアコンつけて」というフレーズに変えることができます。(なんならエアコンと全然関係ないフレーズでも構いません)
また、Google Home 側の返答をカスタマイズできるのはいまのところIFTTT だけです。なにも設定しないと「OK、アクションを実行します」みたいな長ったらしくて味気ない返答がくるので、短くしたり、子どもが使うことを想定して楽しい言葉にすることもできます。
「ナッシングトゥーマッチ」と話しかけたら「オーマイゴッドファーザー降臨」と言いながらエアコンをつけてくれる我が家のGoogle Home Miniさん #GoogleHome #IFTTT #NatureRemo https://t.co/FQKp8nBlpR pic.twitter.com/EbNZji9lVk
— じゃけお@男性育休明け1y (@jakeo38) 2018年8月1日
音声以外のトリガーも設定できる
Nature Remoを動かしたいときは、何もGoogle Homeに話しかけたときだけではないはず。
IFTTTならではの連携としては、ボタンウィジェットがおすすめです。
iPhoneだとロック画面・ホーム画面を右にスワイプすると天気や予定が表示されるウィジェットがありますが、そこに「テレビの電源入れる」みたいなボタンを加えることができます。
Nature Remoを手で操作するときはアプリを起動するひと手間がありますが、特に使うボタンを設定しておくことで、ストレスなく操作できます。
ほかの機種とNature Remo のちがい
センサー
Nature Remoはスマートリモコンのなかでも上位機種とされていて、その大きな理由は多様なセンサーが内蔵されていることです。温度センサー、湿度センサーがついており、いまの部屋の温度をスマホで確かめられるのはもちろん(これだけでもまぁまぁすごい)、部屋の温度が何度以下になったらエアコンを起動する、といった設定もできます。
Nature Remo mini は温度センサーのみですが、これだけで大幅にお値段が安くなるので、これから買う方はこっちで十分かなと思っています。
スマートリモコンを選ぶポイントはセンサーとIFTTT連携
大体どの製品もGoogle Home, Amazon Echoの両方に対応しているので、どんなセンサーを使うか、そしてIFTTT連携機能があるかないかを中心に探すのが良いかと思います。あと、赤外線を出すデバイスなので、部屋の見通しがいい場所、言い換えると人目につく場所に置く必要があります。なので、それなりにスタイリッシュな見た目のほうがあとあと後悔しないと思います。
これできる?できない?
部屋の温度が何度以下になったらエアコンを起動する
できます。こういうトリガーがはじめから入っているので簡単に設定できます。エアコンとテレビを同時につける
できます。Google Home 側、Nature Remo 側、IFTTT 側、どれでもできますが、個人的にはNature Remo 側でやるのが一番楽かなと。
シーンという機能を使います。
テレビの電源をつけてNHKにする
さっきの例は順番関係ない操作でしたが、これは順序立てて行う必要があります。IFTTTでは複数の操作を順序立てて行うことができません。これができるのはGoogle Home のルーティン(旧・ショートカット)機能です。
これは複数の操作を上から順番になぞっていくので、順序のある操作を実行できます。
これに関してはSBAPPさんのブログが非常にわかりやすいのでこちらをご覧ください。
最近スマート照明みたいなのがあるけど、あれはどうなの?
どっちかでいいです。スマート照明で代表的なものにhueというのがありますが、結構お高いです。
hueはスマートリモコンがなくても専用のアプリで操作ができるので、hueがあればNature Remoはいりません。
逆にNature Remoがあれば、ふつうのリモコン付きのシーリングライトにも操作を割り当てることができます。
もちろんhueならでの機能もあるのですが、個人的には、既に持っているいろいろな家電とつなげられる、Nature Remo を買ったほうがお得かなと思います。
なんだ、フレーズのカスタマイズはIFTTTがなくてもできるじゃん
できます。Google Homeであれば、Google Home (厳密にはGoogleアシスタント)のルーティンという機能を使えばできます。使いやすいほうでやってみてください。
- 既にIFTTTを使っている
- フレーズのカスタマイズ以外にもIFTTTを使いたい
- スマートスピーカーを乗り換える可能性も捨てきれない
テレビの操作はChromecastでもできると聞いたけど。
Chromecastだけだと電源のオンオフとキャストしている動画の音量の上げ下げしかできません。テレビ(地上波やBS、録画の視聴という意味です)の操作に関してだけ言えばChromecastはほぼ何もできないと思ったほうが良いです。ChromecastはYouTubeやネット動画をテレビで見るときに最高なので、この話は別の機会に……