これからの「男の育休」の話をしよう〜男性の育休取得のリアル・後編(育休中・復職後)




こんにちは。じゃけおです。
みゆまむ@時短ワーママブロガーさん(@miyumam2525)に「パパブロガー紹介企画」として僕のブログを紹介してもらった内容についてより詳しく書く企画の後編です。

前編はこちら:
これからの「男の育休」の話をしよう〜男性の育休取得のリアル・前編(育休取得まで)

後編は、僕が育児休業を取得してから復職後にかけて振り返ります!

育児休業中の家事の分担は気づいたほうがやる

育児休業中は家事の分担はほとんど決めていませんでした。気づいたほうがやるスタイルです。
「決めないと必ず偏りが出るだろう」という意見もあると思いますが、個人的には合いませんでした。
ルールは「できるかぎり一週間全体で50:50になるようにすること」です。

メリットとしては、各家事のステータスを二人とも把握しているので、意識的に情報共有するまでもない、ということです。
冷蔵庫にいま何が入ってて何がないとか、あれは直近洗濯したけどあれはしてないとか、洗剤のストックがあるとかないとか、2人ともわかっていると気を利かせたりすることができます。

「逃げ恥」こと、ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」でもこのような描写がありましたが
役割分担をすると、「相手の担当の粗が目につく」というデメリットがあります。
「お前は掃除担当なのに適当にしやがって」みたいな発想になりがちということです。

当然、やってるうちにお互い得意なことを多めにやるようになっていくのですが、
はじめから固定するよりも、自然にそうなったほうが、心理的に足かせが少なくてよいですよね。
そこは夫婦なんだから、「いい感じにやろうよ」というスタンスです。

里帰り育児によって育休開始直後のスキルレベルは雲泥の差に

家事と違って、いい感じにやれないのが育児です。

我が家ではいろいろ話し合った結果、
生後1ヶ月は妻が妻の実家で里帰り育児を行い、2ヶ月目から僕が育休に入り、自宅で育児をしていく、ということになりました。
妻にとってはじめての育児ということもあり、不安を拭うための選択だったのですが
どうしても夫側は激動の生後1ヶ月間を経験しないため、スキルに雲泥の差が出来てしまいました。
週末はもちろん通ったのですが、それで追いつけるはずもなく、育休開始しばらくは言われたことをやるという感じで
主体的に動けるレベルになるには結構時間がかかりました。

育児の分担〜育児タスクを夫が習得するために

すべてのタスクを僕一人でできるようになるというのが、僕の育休中のゴールの一つでもありました。
家事はひととおりできたので特に問題ありませんでしたが、育児はズブの素人でしたので、そこが大変でした。
沐浴、オムツ替え、授乳、寝かしつけ……はじめてだらけで、コントロールできる相手でもありません。

スキルや意識の差を埋めるために、「Trello」というタスク管理ツールを使って週一で振り返りをすることで、溝ができないように配慮していました。

タスク管理ツールの利用については別の機会に詳しく書きたいと思いますが、週一の振り返りは非常に有効です。
いわゆる「KPT」と呼ばれる手法ですが、
K = Keep:(やれていたので)続けるべきこと
P = Problem:抱えている問題
T = Try:次に挑戦したいこと
を挙げていくという、至極シンプルなものです。

たとえばProblemでたびたび登場したのは、「妻がやりすぎてしまう」という問題ですかね。
妻にとっても「本当は覚えてほしいけど自分でやったほうが早い」というので、僕が出来ない後輩みたいな状態がしばらく続きました。
僕がスキルを習得するために、細かいToDo に落とし込んで次週やってみる、というのをやってました。

というわけで、みゆまむさんのブログ内で「じゃけおさんプロマネみたい」というコメントをいただきましたが、
プロジェクトマネジメントをしていたのは妻です……

育児をルーティンにすると、自分自身のことをできるようになってくる

毎日がスペシャルな育児ですが、特に妻の苦労が少しでも減るよう、できるだけルーティンにしていく努力を続けました。
我が家では「ジーナ式」と呼ばれる育児法を採用して、ムスメが起きてる時間と寝る時間がだんだん一定になるようになりました。
ジーナ式については以前のブログ記事をご覧ください。

育児がめっちゃ楽になる「ジーナ式」のメリット・デメリット解説。これは旦那さんから奥さんに勧めてほしい

育休開始から1ヶ月もすると、だいぶルーティンとしてまわせるようになってくるので、夜の寝かしつけが終わると自分のことをやる余裕が若干出てきます。
せっかく仕事をしていない期間なので、育児以外でも生産的な活動をしたいなぁと思い、
タスク管理と振り返りでは、育児以外のことも含めるようになりました。
たとえば本を読む、英語アプリをやる、ブログを書く……といった具合です。
ざっくりタスクだと進まないので、「何ページまで読む」「何分間はやる」など具体的な数字に落とし込むようにしてました。

とはいえ、育児の想定外タスクに翻弄されて進まない場合がほとんどでした。
「進まないもんだねぇ」というのも学びのうちです。
子どものいる方でも、育児に正しく参加していないと、「風呂入れてオムツ替えて寝かしつけするくらいでしょ?一日の大半は暇じゃない?」みたいなことを言われがちなのですが
「起きてる時間ずっとおとなしい」とか「寝床に置けば寝る」といった神がかったことが起きないと平穏は訪れないので
そういったことを実感する機会にもなりました。

できなくてもともと。
あくまで育児フルコミットの期間なので、自分のことをやって育児をおろそかにしては本末転倒なので
やれる範囲でやって、やる時間が取れなければあきらめる、くらいの気持ちでやっていました。

復職後〜育児不参加おじさんにならないために

3ヶ月なんてほんとあっという間です。
復職にあわせて勤務時間を朝早くずらす交渉をさせてもらいました。
勤務先は通常10時〜19時なのですが、8時〜17時に。
とはいってもいわゆる「コアタイムつきフレックス」のなかでずらしただけで、時短でもなくフルタイム勤務です。
契約変更までは必要なく、上長がオッケーならオッケー、という感じでした。
前編で書いたとおり、時短勤務はどうしてもコスパが悪いので、妻とも話し合った上でフルタイム勤務(そのかわり残業は減らそう)ということになりました。
これも思いのほかすんなり通りまして、メンバー含め当たり前のように受け入れてくれたので、それはすごくありがたかったです。

8時〜17時は0歳児を育てるうえで良い時間帯だと思います。
妻は夜泣き対応が多めになったりするので、朝早く起きなくて済むように、基本僕がムスメを起こしてから家を出ます。
夕方が一番タスクの多い時間帯なので、18時ごろ帰宅して、お風呂に入れて、妻に寝かしつけをしてもらって、僕が夕飯を作る、みたいなパターンが多いです。

上記のとおり、育休中に比べて役割分担は明確になりました。
見ていなくても「どんなことをどれくらいの労力でやっているか」がおおよそ把握できるので、自然と感謝もしますし、いまのところすれ違いは少ないんじゃないかなぁ、と自分では思っています。
ちょっと遅くなると自然と妻の配分が増えるので、そこは別のところで穴埋めしたり、、という感じです。

この役割分担が明確になったというのも、育休中に2人で経験したからこそ成立していると思います。

仕事に対する意識の変化

子どもがいないときは「市場価値を高めるためにいろんな仕事を経験しなくては!」とか「今月は残業代がいっぱい入ったぜへっへっへ」という気持ちが強かったですが
いまは「いかに残業せずに(かつ与えられた業務をこなして)帰るか」にフォーカスしています。
家族の時間が失われることで、結果妻やムスメの信頼を損なうとしたら、それは残業代を稼ぐことや仕事上の信頼を損なうことよりもリスクだと思うようになりました。
仕事はやればやるほど湧いてくるので、8時間たったら終わり!と決めつけないとだめだな、と痛感しました。

妻が外に出るようになった

僕がワンオペするスキルを身につけたことと、残業しなくなったことで、妻が外に出るようになりました。
それも大学に通いはじめました。
もともと四大卒ですが、仕事のスキルになる分野の勉強で、週末を中心に半年程度通うタイプのカリキュラムだそうで。
妻がこの話を持ちかけたとき、妻は僕に労力的にも経済的にも負担をかけるというので申し訳なさそうに打診されましたが、
僕はそういう向上心のある姿勢がすごく尊敬するので
二つ返事でオーケーしました。
平日の夜もムスメが寝ついてから課題をやってたりしてて大変そうなのですが、充実してるっぽいので応援したいです。

ちなみに僕は僕でわりと好きにさせてもらってます。
月に数回友人と飲みに行くこともありますし、ランニングしに行ったりもします。そのへんはお互いでうまくバランスを取るようにしています。

後編まとめ〜これからもなんとかやっていくために

育休中と復職後にやったこと・意識したことのまとめです。

  • 育児休業中の家事の分担は気づいたほうがやる
  • 夫婦のスキルレベルを縮めるために週一で振り返りを実施
  • 育児をルーティン化して、自分のこともできる時間を作る
  • しかしできないことのほうが多いのでそこは素直にあきらめる

  • 復職後は就業時間をずらし、残業ゼロを目指して奮闘中
  • 妻やムスメの信頼を損なうのは仕事上の信頼を損なうよりもリスク
  • 僕がワンオペスキルを身に着けたおかげで妻もアクティブに
これまではなんとかうまくやっていけたかなと思っていますが、これからどうなるかはわかりません。

保育園落ちた日本死ねってなるかもしれませんし、
保育園に入れだした途端破綻するかもしれませんし、
イヤイヤ期に耐えられなくなるかもしれません。
そんなときも夫婦でできてることできてないことを認識しあって
前に進められればと思っております。

最後に、ブログ内で世の中のパパへメッセージを送ったので
自らの発言をそのまま引用するという斬新な手法で締めたいと思います。

育休を取りたいと少しでも考えている男性は、条件が合えば取ったほうが良いと断言します。
家族への向き合い方はもちろん、仕事への向き合い方も見つめ直すきっかけになると思います。

もちろん取らないという選択も尊重されるべきですが、お互いに日々やっていることを理解して、それに感謝し合うことが何より大切だと思います!

一生かけて子どもにも奥さんにも愛されるパパになりましょう!

それでは。